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少し履いて試してみました。

2017/08/19


写真自体では、分かりにくいですが底材の試作の為に短時間ですが履いてみました。
底材の試作とは、現在は世界でも1、2位を争うぐらいの扱い量を誇る、
イタリア「CMC社」の素材では無く、弊社が取引している他のイタリアのタンナーでもなく、
縁が合ってフランス「JMウェストン」で使用されている、
バスタンにある自社タナリーで鞣されている「バスタン」という底材を使ったソールです。
小ロッドですが譲っていただきましたので、なんと、私が履いる靴に、オールソールしてもらいました。
簡単に言うと、スコッチグレインにJMウェストンのソールを付けた感じです。
感想は最後にするとして、この「バスタン」のこだわりはとにかく凄いですね。
製造期間がとにかく長いです。皮革から革にするまでに、タンニン鞣しのピット槽に入れて、
これが約90日ぐらいで、この後は野外のプールに入れてこれがなんと1年以上と言われています。
平均の日数は大体ですが60日~90日ぐらいあれば、底材に使えるようになると言われています。
ここまで長く工程を行なうのも、天然皮革の柔軟性を保持しながら、
強度を得て、長持ちに繋がるような発想からだと思います。

実際に、3、4時間履いてみての感想です。
とにかく柔らかいですね。
加工前は、とにかく繊維が詰まって、締まっているのが分かるぐらい固いのですが、
これが履いてみますと非常に曲がりやすいです。
弊社の底材よりは、結構クセを付けておいて曲げておきましたので抵抗がありませんでした。
さすがに、柔軟性が高いのが感じられました。強度はこれからゆっくり試してみたいと思います。

古い話ですが、加工前の状態でカットに包丁を使うと、すぐに切れなくなり刃を研がなくてはならないと、
職人が溢していたのを思いだしました。

また、是非この「バスタン」を使うような商品が出るようなことがあれば、ご紹介させてもらいます。

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